天国への一歩

神・霊・魂、霊の見分けの話題。キリスト教信仰が出発点です。

イエスの失われた17年(2) バラモン教への反駁

「聖イッサ伝」

第5章の続き

14.イッサは三神一体を否定し、パラ・ブラフマの神が、ヴィシュナの神に、シヴァ神に、またその他の神々に化身するというバラモンの考えを否定してこう言った。

15.「永遠の裁き主、永遠なる霊とは、唯一にして不可分の全宇宙の魂です。この神ただ一人がすべてを創り、すべてを包み、すべてに生命を与えました。

16.「この神ただ一人が行為し、創造したのです。この神のみが永遠の昔から存在し、その存在に終わるときはありません。天にも地にも、この神に比べるものはない。

17.「偉大なる創造の主は、その力を、生きたどんなものにも分け与えることはありません。まして偶像やその他、生命のないものに、主がそういういことをされるかどうか、言うまでもないでしょう。ただこの神のみが全能なのです。

18.「この神が心に決めたから、地が現れました。神はその計画どおり、水と、地の乾いたところとを分け、水を一か所に集めました。神は人という不思議な存在の原理であり、人の中に、神は自分の性質の一部を吹き込まれたのです。

19.「そして神は、地の、水の、獣の、そしてすべての被造物の上に人を立てました。すべては神のこの計画に従い、不変の秩序の下に、時と所を定められています。

20.「しかし神の怒りは、やがて人に向って放たれるでしょう。なぜなら人はその創り主を忘れ、神の宮を忌むべきもので満たし、神が人の下に置いた石や金属や、動物を崇拝しています。

21.「なぜなら、人の中にこそ至高の霊が宿っているのに、石や金属を崇めるために人を犠牲に供えています。

22.「なぜなら、奢りを極めた食卓に座り、働こうともしない人の機嫌を取るために、額に汗して働く人々を恥ずかしめています。

23.「神が与えた幸せを兄弟から奪うものは、やがて必ず自分が奪われるでしょう。バラモンクシャトリヤは、やがて自分がシュードラになるでしょう。そして永遠の神はいつまでも、いまシュードラである人々とともにおられるでしょう。

24.「なぜなら終末、裁きの日、シュードラとヴァイシャの多くは、その無知のゆえに赦されます。だがこれに反し、神の正義を横取りした者には、神の激しい怒りが降るでしょう」

25.ヴァイシャとシュードラは感激に溢れ、イッサに聞いた。永遠の幸せを失わぬためには、どのように祈ればよいでしょう、と。

26.「偶像を拝むな。偶像に聞く耳はありません。ヴェーダに耳を傾けるな。その言う真理は偽りです。人を押しのけるな、隣人を恥ずかしめるな。

27.「貧しいものを助け、弱いものを支えてやりなさい。だれにも悪事を働くな。あなたが持っていないもの、他人のものとわかっているものを、むやみにほしがってはなりません」

「イエスの失われた十七年」(エリザベス・クレア・プロフェット著/下野博訳)より

(続く)
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参考:
Wikipediaよりひっぱってきました。
両者の違いってよく分かっていなかったんですが、こういうことだったんですね。


バラモン教ヒンズー教

 ・バラモン教は古代ヒンズー教(=ヴェーダの宗教)と理解してもよい。

 ・ヒンズー教バラモン教から聖典カースト制度を引き継ぎ、
  土着の神々や崇拝様式を吸収しながら徐々に形成されてきた多神教である。

 ・紀元前2000年頃にアーリア人がイランからインド北西部に侵入した。
  彼らは前1500年頃ヴェーダ聖典を成立させ、これに基づくバラモン教を信仰した。

 ・紀元前5世紀ごろに政治的な変化や仏教の隆盛があり、バラモン教は変貌を迫られた。
  その結果バラモン教は民間の宗教を受け入れ同化して、ヒンドゥー教へと変化して行く。


ヒンズー教の基本教義

 輪廻・解脱・業・梵我一致
 ヒンズー教の修行としてヨーガがある


カースト制度のおさらい

 バラモン:司祭階級
 クシャトリヤ:王侯階級
 ヴァイシャ:平民階級
 シュードラ:奴隷階級、人々の嫌がる職業に就いている人


ついでにアジアでのヒンズー教の分布

 インドでは人口の81.4%を占める8億2760万人
 ネパールでは人口の過半数
 バングラデシュでは人口の14%
 スリランカは15%

 マレーシア、シンガポールにも相当数の信者
 インドネシアのバリ島では人口の約9割が「バリ・ヒンズー」教徒

 世界全体での信者数を比較してみるとヒンズー教徒は仏教徒よりも多くなる。