天国への一歩

神・霊・魂、霊の見分けの話題。キリスト教信仰が出発点です。

聖白色同胞団を脱会した人の証言/和訳(5)

タコの幽霊

 1960年代、私が聖白色同胞団にいたとき、メーソンの友達が私は彼らの仲間のひとりなのか、と話したがった。彼らがイニシエーションの段階を受けようとしている時、二つのケ-スがあった。彼らが同胞団の運動について何も知らないまま、私の霊的啓発者に相談したところ、彼は同胞団のスピーチを彼らのために書き記した。どちらの場合も、同胞団にいるメーソンの兄弟達は驚きを表した。彼らのイニシエートの中で、そんなに若くして、このような深い理解を持つことができる者がいるだろうか、と。そして賞賛しながら、それらの文書を受け取った。これはメーソンの哲学が、聖白色同胞団のそれと同じものであるせいだと、私は信じている。
 ノーマンはこれらメーソンの友達の一人で、読会(?)における保険の調査官であった。彼はよく夜中に仕事のための電話をかけていて、時々私も彼と一緒に出かけることがあった。
 問題のその夜、私達は車の中にいた。私がずっと運転しているとき、彼は前の夜は遅かったんだ、と言った・・・
 彼と女友達は、ある家の外で車を止めた。そこは最近特に凄惨な殺人があった所だった。彼らは突然 ある老婆がこの空家の門にもたれかかっているのに気づいた。その家は警察によって封鎖されていた。
 老婆は車の窓をまじまじと見つめた。彼女の表情は、邪悪で軽蔑しているような様子であり、すぐに彼の同伴者は叫び声を上げ始めた。
「あれはバンシー(女の幽霊)だわ。逃げましょう。」
 ノーマンは車を発進させ、走り去った。その老婆はふり返り彼らを見た。その時彼女は彼らに向かって体をもたげた。
 彼の髪は根元から逆立ち、不吉で恐ろしい感情が彼にのしかかった。
 暫くしてその感情はおさまった。その夜のもっと遅く、その出来事の全部を忘れていたが、ベッドの用意をしていると、彼は突然首にちくっとする感覚を覚えた。あたかも、氷りのようなぞっとする冷たさの、スライムのような手が彼を絞め殺そうとしているようだった。湯につかるため、彼は慌ててバスルームに飛び込んだ。彼は子供のとき以来、初めて神を呼んだ。ついにその感覚は彼から去って行ったが、その経験はとても奇妙なものだった。彼は霊に何の興味も持っていなかったし、神も悪魔も霊も信じていなかった・・・
 彼が話していたとき、私達は車の中にいる存在に気づき始めた。私は、自分達と暗いガス状の霊になって現われたものとを区別することができた。それは急速に大きくなっていく触手となり、肉体的にも私達の体を圧迫しているのを感じることができた。それから逃げなければならない、と友人は大声で叫び出した。
 今までのところ、車はなんとかコントロールを保ちながら、全ての道のりを疾走していた。私はあえて車を止めなかったが、まったく幸いなことに、私達が走ってきた寂しい田舎道には、他の車はいなかった。邪悪なタコの幽霊は、明らかに私達二人を車の両側から外へ投げようとしていた。それは悪霊が物質化した実例だった。というのは肉体をもって現われ、私達をもみくちゃにし、締め殺して追い出そうとしていたからである。 
 その時にはまだ神を信じておらず、私の霊の同胞団に全幅の信頼を置いていたので、死にもの狂いになりながら彼らに助けを求めた。すぐに私はかすかに彼らの存在を感じ取り、元気づけられた。
 今や前方にブラックネルのニュータウンの光りが見えてきたので、私はすぐに無事になるから踏ん張れ、と言った。
 絞め殺そうとする霊の触手(友人の体をひねって、車から突き落とそうとしているのが感じられた)と戦って押しのけようとしている時、彼の喉はガラガラと鳴っていた。
 タウンセンターにある、最初の明るい電燈の下に車を止めたとき、私の友人は車が止まる前に飛び降り、通りに向かって走り去った。今や私は集中することができた。私は同胞団を呼び出し、激しい霊的な戦いが起こった。悪霊はとどめを刺され、静けさが戻り、車の中の状態は正常にもどった。
 私のパニックに陥った友人は、100ヤード離れた一番明るく照らされた店の窓の前の所にいた。私は精一杯の力で彼を車まで戻した。彼が一旦落ち着くと、悪霊が去ってしまったか、はっきりするまで腰掛けて、明るく照らされた幹線道路を走って家に帰った。その夜出かけて人と会うという考えは、全部タコの幽霊とともに吹っ飛んでしまった。
 この経験は、どのように悪霊と繋がりを持つのかということを示している。この場合殺人があった家ということになるが、悪霊がそれ自身くっついて、最初に私の友人に、次に私に対してくっついてきたということである。これは、なぜ神に対して、その守りを願うという日々の祈りが必要なのかを示している。祈りがなされなければ、私達は外部にいる悪霊の力の餌食となってしまう。
 条件が整えば、悪霊は私達の世界に現われ、精神的なトラブルばかりか肉体的な破滅をも引き起こす。その時、私は自分のオカルト同胞団にそれを追い払ってくれるよう助けを求めた。これは彼らが、その目的にかなえば、コントロールを失った悪霊を支配できるということを表している。
 その時私は地上の同胞団の一人として、彼らにとって有益であったのだ。私のメーソンの会員である友人と同様に。だが私が神の代わりにブラザーフッドを呼び出したことによって、その力に感銘を受けてしまい、さらに自分の魂を彼らに服従させるようになった。

(つづく)


原文はここから読むことができます。

http://www.bbc.co.uk/dna/h2g2/U549095

Keithさんの証しはビデオでも見れるようです

http://www.tangle.com/search?search_text=spiritualism&type=video