天国への一歩

神・霊・魂、霊の見分けの話題。キリスト教信仰が出発点です。

遠視者の見た「神の箱」(3)

(参考となる聖書箇所:管理人)

預言者(エレミヤ)は彼に与えられた託宣に従って、幕屋と契約の箱を携えて山へ出かけたという。モーセが神から約束の地を示された所である。 そこに到着したエレミヤは、人の住むことのできる洞穴を見つけ、そこに幕屋と契約の箱と香壇を運び込み、入り口をふさいだ。

・・・一行の中の何人かが、道標を作ろうとして戻ってみたが、もはや洞穴を見つけることはできなかった。ときになれば、主はそこに運び入れたものを再び示してくださり、主の栄光が雲とともに現れるだろう。モーセに現れたように、また、ソロモンが神殿の聖別式を厳かに行ったとき現れたように。(マカバイ記2:4〜6、8)

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(続き)

一時間後、レヴィ、メルのふたりといっしょに、ガーデン室でセッションについて話し合っていた。ふたりはいつもの質問からはじめた。「それがなんだと思った?」「このスケッチはなに?」「そのときどう感じた?」などなど。ふたりは、箱と、それを飾る翼の生えた生き物のスケッチに感心してくれた。ふたりは、目に見えない強力な存在と、保護エネルギーらしきものについて質問した。話は一時間以上に及んだが、ターゲットについて具体的なことはなにも教えてくれなかった。しかしとうとう、そろそろフィードバックを見せてやってもいいだろうとメルが口にした。骨を待つ犬のように、ぼくはターゲットの封筒を待っていた。レヴィがまず封筒を開けて中をのぞき、にやっと笑った。彼はもちろん、ターゲットがなんなのかをあらかじめ知っている。フィードバックをもう一度見て、楽しみたかっただけのことだろう。首を振りながら、封筒からとりだしたスケッチをぼくの前に投げ出し、それから部屋を出ていった。

「さあ、見ないのか?」とメルがいった。

紙をひっくりかえすと、契約の聖櫃(アーク)を描いた絵があった。「ああ、神様」とぼくはゆっくりいった。

「『ああ、神様』ってのは、まさに期待していたとおりの言葉だな」とメルが笑い出した。

「いつかぜったいそういうと思ったよ。しかし、こいつはとにかく強力すぎるんだ。あっさり正体を言い当てたのは、ポスナーひとりだけだよ。石頭すぎて近づくなって警告が聞こえなかったか、それともあらかじめどんなふうに見えるか知っていたのかーほら、あいつは信心深いたちだからな。おまえ、いままで絵で見たことがなかったか?」

「まさか。聞いたことはあるけどーま、だれだってそうだろ。でもこんな外見だとは全然知らなかった。それに、こんな感じがするものだとは」

「その箱は、きわめて重要な宗教的文献を納めて、砂漠のあちこちを運ばれた。モーゼとともに荒野をわたった」

「ああ、その話は聞いたような気がする。ブリガム・ヤング大では、学期ごとに宗教の授業をとらなきゃいけなかったから」

「聖櫃が次元の門の一部だって知ってたか?」

「どういう意味だ、”次元の門”って?」

「ある次元からべつの次元へ移動するためのゲートだよ。神は四次元世界にいるんだとおれは思うね。だから全知全能なんだ。エホバの神殿の至聖所に入った神官たちは、足首に縄を結んで、仲間にひっぱりだしてもらえるようにした。この連中はどこかを旅してたんだ。その行き先はべつの次元だったとおれは信じてる。そこで造物主と親しく交わったのさ。足首の縄は帰りのチケットがわり。よく考えたもんじゃないか」

ぼくはメルの顔をまじまじと見つめた。「まったく、いつまでたってもあんたには驚かされるよ」

『スターゲイト』(ディビット・モアハウス)(翔泳社)(P199-200)

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(管理人)

"メル"は神の箱を次元の門だと推理していましたが、旧約聖書の記述からも、触ると死ぬとか腫れ物ができるとか、ケルビムの間から神の声が聞こえるとか、色々な力がここから放出されていたことが分かります。

エリエナイさんの預言によると1996年あたりから神様が定めた「終わりの日」が始まったということですが、神の圧倒的権威を示すために、今後神の箱が隠されている洞窟から持ち出され、再び日の目を浴びる時がやってくるのでしょうか。それは新しいエルサレムが天から降りて来る時なのでしょうか。

モアハウス氏は、非常な苦しみの下、家族の理解と協力を勝ち取りながら遠視の能力を開花させていったのですが、最終的にはこの遠視という技術を自分達だけの秘密にしておくのではなく、世間に公表して、得た医療の知識や科学技術などを、社会の発展に生かしたいと願っていました。しかしそれはCIAの方針に真っ向から歯向かうことになり、身の危険も感じていたので、公表することについては非常に葛藤したということです。

しかし、この能力は神から与えられたという使命感を持っていたのと、自分に賛同する遠視者のチームの何人かが協力してくれたこともあって、ついにそれを敢行します。彼の協力者もそれぞれが優秀な遠視者で、例のマクモニーグルもその一人でした。この働きがあって、世界にリモートビューイングのことが紹介され始め、日本のメディアにも取り上げられるようになったという経緯のようです。(ちなみに「Psychic Warrior」の発刊は終わりの日が始まったのと同じ1996年)

モアハウス氏の同僚の遠視者達は、宇宙空間にも飛んで行くことができ、そこで皆例外なく宇宙人を見ているということです。モアハウス氏自身も、他の惑星で行われている宇宙人(外見が我々と違う)の会議に紛れ込んだエピソードを書いています。なので彼らにとって宇宙人がいるかいないかという議論は、もう既に終わっているのです。

氏は自身も巻き込まれた事故で亡くなった自分の同僚と、エーテル空間で会って話すことさえしています。その一部始終が記録されており、その同僚は地上で暮らしていた時よりもずっと幸せそうにしていたといいます。

この本に書かれている遠視やアストラルトラベルの技術を応用すれば、アミール・ツァルファティやモサドが行っているような、敵の考えを読んだり、人の目に小型化したりといった超人的なスパイ活動も現実に可能になってくるのではないでしょうか。

悪い者達が遠視の技術を悪いことに使う一方、善意の者達が使えば社会をよい方向に発展させてもいける訳です。現在モアハウス氏はリモートビューイングのトレーニングセンターを作り、遠視者の育成を行っているそうです。こうした研究は欧米の方が先進的ですね。

この本を読んで、我々の存在は目に見える肉体だけでなく、霊魂といったより精妙なものを内側に宿しており、驚異の可能性を秘めているということを改めて認識することができました。

 

(追記)

余談ですが、一番上に参考として示したマカバイ記のエレミヤが契約の箱を隠したくだりですが、これを読み返していてあることに気づきました。探検家のロン・ワイヤット氏が発掘した契約の箱は、ゴルゴダの丘の地下にあることになっていますが、このマカバイ記の記述だと、エレミヤが契約の箱を隠した場所は、モーセが神様から約束の地を眺めるように連れて行かれた場所、すなわちネボ山なのです。ネボ山はエルサレムから遠く離れており、約束のカナンの地の外にあるのです。

どちらが本物の契約の箱なのだ?それとも箱は二つあったのか?と思ってしまいました。

「旧約聖書アラビア半島説」のことはご存知でしょうか?これも後から取り上げようと思っているのですが、今のイスラエルにはダビデがいた形跡も、ソロモンの神殿があった考古学的遺跡もなく、本当はそれらの物語はアラビア半島のある場所で展開したのではないかという説です。こういう話もあるので、契約の箱の場所についても一筋縄ではいかない気がしてきました。聖書はよく読めば色々なヒントが隠されていますね。