天国への一歩

神・霊・魂、霊の見分けの話題。キリスト教信仰が出発点です。

パウロは偽使徒? 携挙の真偽(9)パウロとは誰か?<その2>パウロとアポロニウス

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アポロニウスとパウロの対応表

Apollonius, Jesus and Paul: Men or Myths? - Stellar House Publishingより転用)

 

「ティアナのアポロニウス」という存在に興味が引かれたので、そちらの方の情報を繰ってみると、このような対照表が出てきました。これを見ると、研究者がパウロ=アポロニウスと思うのも無理ないですね。実はこの表の真ん中にイエスが入っています。パウロは聖書のイエスであるとの見解を下している研究者もいるようです。ピロストラトスという人が書いた、アポロニウスの伝記的物語「テュアナのアポロニオス伝」という本も刊行されており、日本語でも読めるようです。

Appolonius of Tyana アポロニウスに紹介されているように、パウロが元々力ある魔術師であったのなら、パウロが光に照らされてイエスのような声を聞いたとか、第三の天らしき所に引き上げられたとか、その他異様な力に満たされ各地を伝道して回ったというのも納得がいきます。携挙の幻視をサタンから見せられたという説も、ますます信憑性が高まってくるのではないでしょうか。イエスの弟子たちも同じように悪霊を追い出したり、死人を蘇らせたりしていったので、当時の人たちから「偉大な魔法使い」という称号をもらっていてもおかしくはありませんが、パウロが受けていたこの力は、正真の神から来たものか、それともサタンから来たものかという議論があると思います。サタンの最大の狙いが律法の廃止にあるのだとしたら、その狙いはパウロから影響を被った「クリスチャン」の集団において、ある程度成功を収めているのかもしれませんね。

アポロニウス=パウロが所属していたピタゴラス派の人々は、霊能力を高めるトレーニングでもしていたのでしょうか。イエズス会が行っている霊操のように、恣意的に霊的なトレーニングを積み重ねていくと、ある時点で霊界とチャンネルが繫がり、自分の霊的なレベルに見合った存在と引き合ってしまうのだと思います。そこに慢心や不注意があったり、間違った教えで誤誘導されていたりすると、とたんにサタンの餌食になってしまうのだと思います。自分を含め、誰でもそうなる恐れがあるということですが。

(つづく)