天国への一歩

神・霊・魂、霊の見分けの話題。キリスト教信仰が出発点です。

視察 剣山・祖谷(2)

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次の朝、一番のリフトに間に合わせるために早起きして

剣山のふもとまで運行しているバスに乗り込みました。

しばらく走っていると、目の前に2つの山頂がデーンと出現しました。

ギザギザの方の山を見て、

「あれが剣山だ!」

「違います。」

なだらかな台状になっている方の山が、かの名高い剣山でした。

8時からロープ―ウェーは営業開始なので、近くで待っていると

黄色い作務衣みたいな服を着た年配の男性と奥さんがいて、

少し話しをしていると、この方は臨済宗の僧侶だということが分かりました。

その装束を見ていると、何故か頭に「黄巾の乱」という言葉が浮かびました。

臨済宗って何が特色ですか?と聞くと、

日蓮宗とかは他力本願ですよね。臨済宗は自力本願なのです。

戦国武将が信仰していたんですよ。茶の湯臨済宗から来ています。

京都の妙心寺もそうですよ。」

と話されていました。体の調子が悪くて療養している、と言いながらも

顔を見るとピカピカ光っていて、台風が過ぎ去った後のような晴れやかな

顔をしている、と思いながら聞いていました。

自力本願だと性格が悪くなりそうな感じがしていましたが、

何かやり切ったようなすがすがしさを、この方から感じました。

キリスト教みたいに他力本願だと神に頼ってばっかりで、

本来の人間の力が発動しにくい側面があるのかもしれないと思いました。

ロープ―ウェーに乗ること15分位、降りた所でいよいよ山頂に向かって登り始めです。

宿のご主人からこっそり教えてもらった、一番きれいに景色が見える

あまり選択されない尾根づたいのルートで登り始めました。

昨日はにわか雨と雷で、ロープ―ウェーが一時停止していたようですが、

今日は素晴らしい天気となりました。

貞光から剣山系に向かうルートでも感じたのですが、この山は陰鬱としていない、

何か明るくてカラリと乾いているぞと思いました。

叔母も「昨日雨が降った割には乾いている」と繰り返していました。

四国=死国、八十八箇所=仏教のメッカ=偶像のメッカ という風に

自分の中では四国自体に陰鬱としたイメージを持っていたので、これは意外でした。

しばらく行くと、上に掲示した写真の鶴岩が出現しました。

さらに行くと「聖水」が湧きでる場所があったので、そこで一服することにしました。

すると先ほどの黄巾の乱の老人夫婦と再び会いました。

会社の人に「旅先で出会いがあるかもよ!」と言って送り出されたのですが、

結局いつも自分には老人との出会いの方が多い・・・

暗い祠で囲まれた場所の水を、気味悪いと思いながらも恐る恐る一口飲んで、

頂上へ向けて再び出発しました。

(つづく)