(北野天満宮の狛犬 その2)
明治天皇と目される大室寅之助を、幕末の志士達が取り囲んだ群像写真、
これは巷で「フルベッキ写真」と呼ばれているみたいです。
すごい写真だよなあ、と思って調べていたら、この写真を題材にした
「幕末 維新の暗号」(加治将一著)という本があるということが分かり、
早速読んでみました。
歴史小説家を登場させて、加治氏の考えを述べさせている仕立てなのですが、
自分の中でかなり持ちあがっていた明治天皇像が、これを読んで、
ザーッと一気に墜ちていきました(早!)
やはり人間を神様みたいに祀っちゃだめですね。
写真のもう一人の中心人物フルベッキ、この人ずばりフリーメーソンだったようです。
日本に来る「宣教師」という身分の人は、やはり怪しい人が多いのですね。
彼の墓が東京の青山墓地にありますが、メーソンが大好きなオベリスク型をしています。
http://meiji-ishin.com/Guido-Herman-Fridolin-Verbeck.html
ちなみにこの禍々しいオベリスク、秦河勝に由緒のある、
大避神社の近くにも、でーんと立っています。
http://blogs.yahoo.co.jp/lostsheep019/38471564.html
きっとこれ、我々の計画が成ったぞという、マイルストーンなのでしょうね。
群像写真の中心にいるフルベッキですが、そういう視点を持って
彼の顔をじーっと眺めていると、何か思い詰めたような、
悲しげな表情をしているように感じてきました。
彼を取り巻く若い志士達。
日本の未来を担う若者達に、フルベッキは師として友として近づいて、
彼らの尊い情熱と命を、メーソンの計画の為に売り飛ばしたのでしょうか。
その罪悪感や葛藤が、写真の表情に表れている気がしてきました。
明治天皇が聖書の神様を信じていたといって、喜んでいたのですが、
フルベッキとの関係はただならぬものがあったようです。
坂本竜馬とやはりメーソンのグラバーの関係は、うっすらと知っていたのですが、
まさか明治天皇まで巻き込まれているとは知りませんでした。
というか、明治維新全体が彼らのシナリオによって進められていたのかも?
となると、明治天皇の現人神という神格化は、彼らの狙った所であって、
まんまと国民は騙されてしまったということなのか?
私の祖父も祖母も、「明治天皇は立派なお方だった」と言っていたらしいです。
明治天皇は10万首の和歌を作ったと伝えられていますが、
もしかしたらそれも誇張されていたのか?
ただ、何首から受ける印象は、神様への信仰を持つ人のそれだと感じるので、
陰謀に翻弄されながらも、明治天皇がどのように神様にすがりついていったのか、
今度は周りに作り上げられた、現人神の姿ではなく、人としての姿が気になりました。