天国への一歩

神・霊・魂、霊の見分けの話題。キリスト教信仰が出発点です。

イエズス会の内幕を暴露したアルベルト・リベラ(4)

リベラ:私達は指導者が使っていいと許してくれた時だけ、聖書を読むことが許されていた。
ある日、年若い生徒が新約聖書を私の手に渡してくれた。

リベラ:「これは?」
生徒:「これは死ぬか生きるかの問題だアルベルト!それを読め!僕はいかなくちゃ。さよなら」

リベラ:私は恐かった。それは最初のページに、正式なローマカトリックの承認印が押されていなかったからだ。私はそれを捨てようとした。もしそれを読んでいるところを見つかったら、彼らは私のことを異端として叱責するだろう。それで私はその聖書を隠しておいた。

リベラ:「私が今こうして眼鏡をかけているのも、3年間というもの夜中に毛布を掛けて懐中電灯の下で、その聖書を読んでいたからなんだ。」
ジェイムス:「ペテロが結婚していたことを発見した時、あなたはどうされたのですか?」
リベラ:「死にそうになったよ!」

リベラ:「ある夜、私はこれらのショッキングな文をテモテの手紙で読んだのだ。3章2~5節で。」

・3章2節:ですから、監督はこういう人でなければなりません。すなわち、非難されるところがなく、ひとりの妻の夫であり、自分を制し、慎み深く、品位があり、よくもてなし、教える能力があり、
・3章3節:酒飲みでなく、暴力をふるわず、温和で、争わず、金銭に無欲で、
・3章4節:自分の家庭をよく治め、十分な威厳をもって子どもを従わせている人です。
・3章5節:自分自身の家庭を治めることを知らない人が、どうして神の教会の世話をすることができるでしょう。

リベラ:それからこの節を見つけた。

ヨハネ1章42節「そしてシモンをイエスのもとにつれてきた。イエスは彼に目をとめて言われた、『あなたはヨハネの子シモンである。あなたをケパ(訳せば、ペテロ)と呼ぶことにする』」
(ケパというのは翻訳によると、小さな石のことである。)

私は正しかったのだ!ペテロは岩ではなく、イエスが岩だったのだ!

リベラ:「この頃私達は、異端審問の歴史についてディスカッションする授業を始めていた。
そのせいで私はプロテスタントをもっと嫌うようになっていた。だが、あるいくつかの情報は私を震え上がらせた・・・。私は自分がすぐに、プロテスタントの教会を破壊するために、諜報活動をする訓練をさせられようとしていることに、ほとんど気づかなかった。」

リベラ:異端審問は世界の歴史上、最も恐るべき狂気と力の原動力だ。ローマカトリックが1200年代から行った異端審問は、全体で6億800万人もの犠牲者を出してきた。

リベラ:「聖務聖省は恐怖の館であり、そこに行ってしまえば安全な者は誰もいない!」

今日ローマカトリックの教団は隠蔽のため、異端審問の歴史を書き換えることに躍起になっている。
その問題について書かれた本は、多くの図書館から秘かに姿を消している。それは現代で最も秘密にされていることの一つなのだ。

私達の教会の歴史の授業で、教師はカトリック教団で行われた審問があった時代、実際に言われていることを読んでくれたものだった。

教師:「いつか司祭として君達は異端審問について答えなければならなくなるだろう。この授業では、私達は実際に起こったことを説明したいと思う。私はこのケースについて読んで、君達になぜ教会が、この異端の罪を見つけ、彼女に死の宣告をするというモラルの権威(権利または力)を持っているのか示したいと思う。

1559年5月、聖書を信じるクリスチャン達は一軒の家で主を礼拝していた。それが聖務聖省へ報告された。これは一つの犯罪で、死をもって罰せられるべきものと見做されていた。

教団の役人1:(家に押し入って)「止めろ!聖務聖省の名によって!」
教団の役人2:「異端者をひっとらえろ!」
教団の役人3:「彼らは悪魔を拝んでいる。これは魔女の集会だ!」

クリスチャンの女性:「その女性はドナ・イザベラです。どうか彼女を離して下さい。彼女は伯爵夫人でフィリップ王のいとこなのです!」

教団の役人1:「異端者であれば、伯爵夫人も王女も王もない。異端は異端だ!」

女性:「どうかご慈悲を。彼女は妊娠中で赤ん坊を身ごもっているのです!」

教団の役人1:「神は異端者の子供をお守りにはならないだろう。なぜならその子も同様に異端になるだろうからだ!彼女を連れて行け!」

裁きの場と裁判所は神の座に位置している。彼らに盾着くことは神に対する反逆を意味しているのだ。

審問官:「異端者よ、お前は否認するか?悔い改めるか?」

イザベラ:「いいえ、しません!どうして私は救い主を否定することができましょう?私の罪のために十字架で死んで下さった方を、どうして否定できるでしょうか?どうして私に命をお与えになって下さった方を?あなた達が私の体を虐げ、私という人間を破壊した後、私の唯一の永遠の望みであるお方をどうして否定できましょう?」

審問官:「この魔女に死を。彼女は嘘つきだ。」
イザベラ:「私は嘘はついておりません。なぜなら真理を学んだからです。」
審問官:「真理とはなんだ?教えろ!言ってみろ魔女よ!真理とは?」
イザベラ:「真理をお知りになりたいのですか?私は神に対し、あなたが彼を知るように祈っています。何故なら彼こそが真理だからです。」

審問官:「ドナ・イザベラ、彼とは誰だ?」
イザベラ:「キリスト、私の救い主のことです。イエスは言われました。『私は道であり、真理であり、命である。私を通して出なければ父の御下に来ることはできない(ヨハネ14:6)』」

審問官2:「止めろ異端者!処女マリア様がそれを言われたのだ!嘘つき者よ、それを言われたのは聖母であり、イエスではない!彼女に死を!彼女を拷問台に乗せよ!」

ドナ・イザベラは拷問台の上に据え付けられた。水が一滴づつ彼女の口から入れられた。
尖って毛羽立った麻布を、胃袋に達するまで喉から通された。
それから布は彼女から引き抜かれ、彼女の胃袋から口までの全てのものを引き裂いた。

(口は金属の鉤状のもので、こじ開けられたままにされた。頭が動かないようにするために留め具が使われた。)

ドナ・イザベラはそれでもキリストに対する信仰を否定するのを拒んだ。
それで彼女は外に連れて行かれた。酷い代償を払うために。

ドナ・イザベラ:「やさしいイエス様・・・私達をあなたの家に連れて行って下さい!」
審問官:「神の栄光のため彼女を焼き殺せ。汚らわしい異端者よ!魔女よ!」

ドナ・イザベラは彼女の血で染まったドレスを着て炎で焼かれ、彼女の貴い救い主の腕に抱かれ、まだ見ぬ彼女の赤ん坊に会うため処刑台の上で死んだ。

歴史上の事実:フィリップⅡ世はドナ・イザベラが焼かれる姿を見に来た。
彼女がいとこだったからである。彼は処刑を喜んでいた。

教師:「さあ、これで君達は神がどのようにして我々の信仰をお守りになり、教会をお救いになるのか分かっただろう。」
生徒達:「はい神父様。分かりました!」

ジェイムス:「アルベルト、それが間違っているということを知らなかったのですか?」
リベラ:「そうだ。だが私はとても混乱していた。それについて悪夢を見たんだ。だがプロテスタントをまだ嫌っていた!私は彼らが我々を滅ぼしかねない敵だと信じていたんだ。それが何故、彼らが私達を諜報活動に仕向け、教会に入り込ませ、教会を破壊させようとしているのかという理由なんだ。」

(つづく)

原文はこちらから読めます↓
http://www.fmh-child.org/Alberto.html