天国への一歩

神・霊・魂、霊の見分けの話題。キリスト教信仰が出発点です。

聖書以外のイエス・キリストの記録(1)

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「イエスが実在の人物なら、もっと当時の彼のことを記した文献が
残っててもいいんじゃないの?」

と、信じている人も、信じていない人もそう思うと思います。
皆そう感じている(?)のに、不思議なことにずっと誰もその問題を
真剣に調査し、まとめあげた人がいなかったようです。
(いたかもしれませんが、記録が残っていない)

しかし、1858年にアメリカ人牧師だったW.D.マハンという人がその問題に光をあて、
古文書を調査しました。そしてその結果を、
「古代の文書:サンヒドリンの考古学的文献とユダヤ人タルムード」
という本の形にしました。

それを林楊さんが日本語に翻訳し、「ユダヤキリスト教 封印のバチカン文書」
という本にしました。
この本には、林さんが独自に収集した、チベットの寺にあったイエスに関する文書も
併せて紹介されています。

訳者の林楊さんは私と趣味が似ているらしく、彼の訳書には大変お世話になっています。
林さんの訳はとてもこなれていて読みやすいのです。

「古代の文書:サンヒドリンの考古学的文献とユダヤ人タルムード」
は、海外では今でも版を重ねている人気のある本なのだそうです。

その内容は、

ポンテオ・ピラトローマ皇帝に対する報告書
大祭司カヤパの書簡
エス降誕の奇跡に関する、ユダヤ議会への報告書
バプテスマのヨハネ殺害に対する、ローマ議会へのヘロデの弁明

などなど・・・
これらは公文書の形で、バチカン図書館やソフィア寺院、大英博物館
所蔵されていたもので、何十万冊という中から調査されたそうです。

中でも、ピラトの報告書、カヤパの書簡は胸を打ちます。
2人ともイエス様の姿や印象について書き残してくれています。
公文書といっても、生き生きとした文体で書かれていて、両人の気持ちが
透けて見えるほどです。

まだ読んだことのない方は、是非読んでみてください。
聖書が信仰者の側から見たイエス像を伝えてくれているのならば、
この本は敵側(体制側)から見たイエス像を伝えてくれており、
併せて読むことによって、当時のイエス様を取り巻く状況が、より立体的に見えてくると思います!

(写真は「古代の文書:サンヒドリンの考古学的文献とユダヤ人タルムード」の1905年版(?)です。)