私は彼らの「マスター」とは誰なのか、また死んだ後ここ墓の世界に来ない者達のために用意されている場所とは、どんな所なのか訊ねた。
この最後の質問に対して、司祭は答えてくれなかった。
司祭と話ししている間、私のガールフレンドの一人(墓からやって来た下僕の霊、あるいはサイレーン)が、私の隣に立っていた。
司祭と話した後で、彼女は私を脇に連れて行き、
「司祭と話しているのをずっと聞いていたわ。」と言った。
彼女は言った。
「私達とずっと一緒に過ごしてきた後で、あなたがあんな質問を司祭にするなんてびっくりしたわ。」
「3番目の遺骸の霊がどこへ行くのか知らないって言っていたけど、本当よね。
あんな質問するなんておかしいわ。3番目の遺体の霊はここへ来ることはできない。
それはその人がクリスチャンだからという単純な理由からよ。」
「そうね。ここへ来るクリスチャンもいるわ。だけどそれは名ばかりのクリスチャンや
肉的なクリスチャンの場合ね。だけど、本当のクリスチャンはここへは来ない!
彼らのマスターがここへは来させないの。彼は私達の世界が存在していることすら
彼らに見せたくないの。これが彼が死にかけている時、天使達を遣わして、彼らを
住むべき場所へと移動させる理由なの。だけど、クリスチャンが死ぬ時、彼らがどこへ
行くかについてはここの誰も知らない。私達は彼らのいる場所がどこにあるのか
探そうとしているけど、見つけることができないので探すのを止めてしまったの。」
そしてサイレーンはもう一度言った。
「なぜ本当のクリスチャンがここに来ないか知ってる?」
「本当のクリスチャンは、もし衣服や食べ物を持っていて、それが十分だったら、
彼らは栄光や名誉や力、富を求めない。これら最後の3つのものは、
信じる者を彼らのマスターから遠ざけ、最後にはここに来ることになるの。」
私の愛人のサイレーンが言ったこれらの言葉を聞いた時、
私は恐怖に取りつかれた。私は騙されていたと感じた。
私はこう聞いた-
「クリスチャンのマスターの名前は何?ここにいる我々を待っているものとは?」
ガールフレンドのサイレーンは少し笑って言った。
「あなた、私達皆を待ち受けているものについてなんか質問しちゃだめよ!
忘れてしまったので許してね。
だけどクリスチャンのマスターの名前は”全ての霊の王”というの。
彼が来る時、生きている者と死んでいる者を裁きに来るの。
彼はここにいる私達全てに罰を宣告し、永遠に燃える火の池の中に投げ込むの。
それはここにいる私達の誰もが知っているわ。私達が贅沢に暮らしているのはそのためなの。
なぜなら私達には、失うものも得るものもないのだから。」
サイレーンは付け加えた。私達の判決はもう既に下っている、
私達はただそれが実行されるのを待っているだけだと。判決が履行されるのを待っている
つかの間のあいだ、楽しんで暮らしているだけだと。
(つづく)
「The King of all spirits and the cemetery realm」という動画の訳です。