天国への一歩

神・霊・魂、霊の見分けの話題。キリスト教信仰が出発点です。

祈り実験(2)

現代のクリスチャンは生きている人のためにしか祈りません。これは仏教徒などが死んだ人のために供養する姿とは大きく異なります。霊的世界は広いので、キリスト教で一般的に教えられていることだけでは足りない気がしており、死者に対する姿勢もその内の一つでした。

原始キリスト教徒は、実は輪廻の考えを持っていたり、先祖のために祈るという習慣を持っていたということを、時々読むことがあります。クリスチャン以外の人が、先祖や行き先の定まっていない魂のために祈る姿を見て、救われて神様の囲いの中にいる人のために祈る必要はないが、救われないで死んだ人、特に近親者のために祈るのは、有効ではないのか?と思っていました。祈るという行為は、創造主を通して霊の世界に働きかける行為のはずだからです。

そこで最近、20数年前に既に亡くなった親戚のおじさんのために祈ってみることにしたのです。看取った孫の報告によると、この人の最期は、何か目の前に恐ろしい存在を見ているような「こっちに来るな!」と払う動作をし、戦慄の表情だったそうです。この話を聞いて、悪霊達がおじさんの魂を迎えに来たのだと思いました。それ以降「おじさんは今どこにいるのだろう」「地獄の責め苦に遭っているのではないか」と思い出すことがありました。

おじさんは、私の家族とも仲良く付き合ってくれた人で、子どもの私にとっても決して嫌な感じのする人ではありませんでした。しかし、家庭では長年に渡って自分の妻に激しい暴力を振るっていました。

そのおじさんは、私の祖母のお葬式(キリスト教式で行った)の席で、「人は死んだら無になるのです!」という無神論的見解を、わざわざ皆の前で演説したことがある人でした。母のキリスト信仰の話も、昔から聞いていたはずだったのに、今回牧師さんのお説教を初めて聞いたり、皆で讃美歌を歌っている姿を見たりして、盲信しているような姿に我慢ならなくなったのでしょう。

おじさんが亡くなった時に悪魔が迎えに来たのは、きっとおじさんの展開した無神論に言質を取られたのと、精算されていない家庭内暴力の罪のためだったのだろうと思ったものです。

そのおじさんのことを、岸田総理大臣等のことと一緒に、ボチボチ神様に祈り始めてから一週間位経った日のこと。なんとそのおじさんを看取った孫が、自ら命を絶ち、もうこの世にはいないというショッキングなことを、私の母がその子の母親から知らされたのです。現在その母親は鬱状態で、やはり危険な様子だというのです。そのことを母は昨日知ったというのです。

また、母がその知らせを受ける3日前に、姉がこんな悪夢を見ていたと話してくれました。

「ある孤立した島に、具合の悪い子ども達がたくさんいて、ある母親とその病んだ子どもも一緒にいたんだよね。母親はそこにいたら『自分もおかしくなってしまう』と危機を感じて、見て見ぬふりをしたり、『ここから逃げなければいけない』と、後ろ髪引かれながらもその子を残してその島から逃げ出したんだよね。最後のシーンでは、その子が子宮をむしり取っているおぞましい姿まで見たの。」

姉は「どうしてこのような気分が悪くなる夢を見てしまったのだろう。自分と娘の関係を示しているのだろうか?」と思ったそうです。ですが、これは明らかにその親戚の母子が置かれていた境遇と、その内面で何が起こっていたのかを、えぐって見せる霊夢だと思われました。

その子は以前からリストカットするなど、鬱の傾向があり、自殺を仄めかす兆候が見られ、精神病院に入院していたことがありました。最後に聞いた噂では、新しい職場で一生懸命働いていたが、上司と折り合いが悪く、身体の調子を崩し仕事を辞め、再び精神病院に入院していたということでした。その時、なんと母親も同じ所に入院していたとのことです。

その子は常々母親に「どうして私をこのように生んだの!生まれて来なければよかった!」と怒って訴えていたようで、その気持ちが姉が見た夢の中で、(母親の?)子宮をむしり取るという姿になって現れたのではないだろうかと思いました。

不幸なことに、自殺したこの人の父親は、その人がまだ生まれる前に、事故のような形で突然死していました。残された母親はまだ幼い2人の子どもを、一人で育てなければなりませんでした。

母はこの二人のために度々祈ったり、教会に誘ったり、神様のことを伝えたりしましたが、教会に行くと途中で出て行ってしまったり、賛美歌を聞くのに耐えられなくなったりして、結局神様の言葉を受け入れることがないままとなってしまいました。自殺した子は彼女の祖父の影響もあってか、やはり無神論的考え方の人でした。

上記のおじさんの話から、その娘と孫の話になってしまいましたが、今回おじさんのことを祈る時、この母子のこともついでに祈っていたのです。姉の見た悪夢と、母が知らされた自殺した子についてと、その母親の現在の状態。自分が彼らのために祈った祈りと、今回受けた知らせは、何か関係があったのだろうかと不思議に思いました。

あらためて家族で、自殺した子と現在生きている母のために、神様が彼らの魂が完全な滅びに至らないよう、守って下さるように祈りました。母親は現在鬱を患っているようですが、まだ生きており、手遅れにならない内に神様を受け入れてくれるとよいのですが。