天国への一歩

神・霊・魂、霊の見分けの話題。キリスト教信仰が出発点です。

沖縄訪問(1)

先日私がお手伝いをさせて頂いている、

聖書と日本フォーラムの総会が沖縄であり、行って来ました。

初めての沖縄なので、南国のリゾート地を思い浮かべて期待していたのですが、

会場となった那覇市の中心街は、日本のよくありがちな雑多な街並みという

印象でした。(失礼!)

多分離島の方が、もっと南国らしい雰囲気を味わえるのかもしれません。

それよりも、今回の訪問で一番勉強になったのが、

糸数アブチラガマという、沖縄戦防空壕として使われていた場所を

見学したことでした。

聖書と日本フォーラムは、古代イスラエルや聖書信仰と、日本がどういう関係で

繋がっているのかを学ぶ集まりなのですが、今回の総会で

第二次世界大戦の記念のこの場所を訪問すると聞いて、

「?河勝は遂にご乱心召されたか?」と思ってしまいました。

何かこの会の趣旨と外れているような気がしたからです。

皆さん沖縄戦ってどういう戦いだったかご存知ですか?

私は歴史オンチなので、恥ずかしながら全く知りませんでした。

ひめゆりの塔ぐらいの名前は知っていましたが、その歴史的事件の

意味を全く認識できていませんでした。

太平洋戦争が最終局面を迎える頃、沖縄の那覇に米軍が上陸し、

そこで地上戦が行われ、何と日本人(軍人と住民合わせて)約19万人が

亡くなったのだそうです。

沖縄現地司令部の計画により、米軍を上陸させ、あえて

沖縄の地上戦を許すことで、本土決戦までの時間稼ぎとしたそうです。

いわば沖縄の人達は捨て駒とされたのだそうです。

この作戦は、天皇を中心とする組織の大本営の志向とは違ったそうです。

何かを疑似体験するって大事ですよね。

今回の体験で、戦争の犠牲となることの重みを

少しは追体験することができました。

ひめゆりの塔の資料館の見学を終えてから、一行はバギーみたいのに乗って

アブチラガマへと向かいました。

事前にヘルメットをかぶり、懐中電灯を持って、ガマ(天然洞窟)へと

入って行きました。何だか洞窟探検みたい、ワクワクする♪

と能天気に思っていました。入口の所でこっち見てピースして下さいと、

写真を撮っていた人にリクエストされ、思わずその通りにしてしまいました(バカ丸出し)。

ですが、入った途端ガマの中の異様な雰囲気を感じ取りました。

「ここは・・・!!」

私と一緒に話ししていた人も、ここはやばくないか?!と言っていました。

自分は霊感みたいなものはないのですが、何か非常に重苦しいような

やり切れないような、もしかしたら、今でも死ぬに死にきれていない魂が

この場所に集積しているのではないか?という印象を受けました。

ガイドさんが詳しくして下さる説明を聞くと、ここは病院の分室として

使われたり、地域住人の避難場所となるなどして、

600名からの負傷者が担ぎ込まれたそうです。

そして多くの人が、この壕で苦しみながら亡くなっていったのだそうです。

沖縄戦が始まり終戦まで4か月を要したということなので、

その間ずっとここに留まり、そのまま死んでいった人もいたのでしょう。

「ここは病棟として使われていました、ここは井戸として、ここは食糧庫・・・」

などと、ガイドさんの鬼気迫る説明を受けながら、恐る恐る進んで行きました。

何かせっぱつまって話して下さるガイドさんの様子を見ていると、

この人大丈夫だろうか?と変な心配をしてしまいました。

私はしんがりを務めていたのですが、見学している人達も皆大丈夫か?

と後ろからひやひやしながら見ていました。

ただでさえ不穏な場所なのに、極め付けにガイドさんは、

「皆さん、懐中電灯を消して洞窟内の水のしたたる音を聞いてみましょう。」

と言い放ちました。

やめてー!!と思いましたが、電気を消してみると

洞窟内は意外と温かく、不思議と穏やかな場所のように感じました。

負傷者達はこのしたたる水でもって、

渇きで焼けつくような喉を潤したのでしょうか。

鬼畜なんとかといいますが、米軍は壕の入り口から火炎瓶を投げ込んだ

こともあったのだそうです。爆風で飛ばされた赤いドラム缶の色が

天井に張り付いており、その周囲も黒く焼けているのを、

今でも見ることができました。

また、後から調べると、米軍は出入り口や空気孔から

20本分のドラム缶のガソリンを流し込み、引火しようとしたのだそうです。

しかし奇跡的に火は付かなかったのだそうです。

また、出口の所に大砲を据えて攻撃しようともしたのだそうです。

この時も大砲が下にずれてしまい、目的を達せなかったとありました。

苦しみ悶える負傷者達を、さらに地獄へと突き落とすような

これらの狂気の沙汰は、さすがに神がお許しにならなかったのでしょう。

(つづく)

糸数アブチラガマのHP
http://abuchiragama.com/