前回と同様、やる気なさげな若い警官がきて、あたりさわりのない聞き取りを行い、こちらの言うことにも大した反応を示さず、さらっと帰って行ってしまいました。
もしかしたら殺されかねない女性を目の前にして、何とも冷淡ではありませんか。
奴は警察の気配を察知したのか、あからさまな壁ドンはしなくなりましたが、その後も奇妙~な物音を立て続け、私を大いに怖がらせたのでした。
今回はさすがに身の危険を感じ、教会の牧師先生に泣きついて、どこか避難場所がないかと探してもらいました。
先生はすぐに動いて下さって、パン屋をやっている信者さんに電話して、二階に空きスペースがあるということを確認してくれたのでした。
そのパン屋の信者さんは、気前よくさっぱりした老齢の女性で、こんな放浪者みたいな者によく快く貸して下さったもんだと思います。
また何かにつけ、よく面倒を見て下さいます。
実は京都に来たばかりの頃、パンの作り方を習いたくてここに来たのですが、まさか住むことになるとは思いませんでした。
恐いことに、真夜中になると壁の後ろから、ネズミとイタチが追いかけ合っているような、ドタバタする物音がするんですよ~
屋根裏部屋みたいな所に住んでいると言うと、勤め先の上司に「なんかシンデレラみたいね」と苦笑いされました。
こうなるのも運命だったのか?
しかし不思議と自分の内側にはドーンとした深い安心感が流れていて、慌てたりせず意外にも冷静なんです。
周りには「困ってるんです~~~」とは言っていますが。
和歌山~京都と、どうも精神に障害のある人と縁があるみたいで、これは神様のいたずらか、それとも悪い存在の嫌がらせか?などと考えてしまいます。
また、今回自分の祈りには力がないということを、はっきりと悟りました。
まったく不信心の致すところです。
この何もない屋根裏部屋に、一体いつまでいるのか、隣の精神病の人はこの先どうなるのか。
一体何でこんなことになるのか不思議な展開です。