天国への一歩

神・霊・魂、霊の見分けの話題。キリスト教信仰が出発点です。

聖白色同胞団を脱会した人の証言/和訳(9)

悪魔に出会う!

 私の目の前にいる恐ろしい霊の化物が、ゆっくりとこちらに向かって首をもたげている間、自分がまだ知らない麻痺させるようなある力が、椅子に座っている私を捉えているときに経験した恐ろしさを私は言い表わすことができない。非常に大きなショックを受けた状態だったが、私の心はこの幻影または悪魔、またはそれが何であったとしても現実なんだということを受け入れようと必死になっていた。
 確かにこれは伝説の化物で現実のものではない!どうして平和で静穏だった以前の状態がこのような状態に変わり得るのだろうか?
「助けてくれ!近づいてくる!」
私は身動きできなかったが、心は動くことができた。すぐさま私の魂の思いは神に救ってくれるよう叫んでいた。神よ!どの神だ?私は気にしなかった。私の反対側に座っている女性から前の方へ出現しつつあり、姿を変えつつあるこの霊の幻影から私はただ逃れたかった。それは明らかに邪悪なものだった。そのぎらぎらしている目は私の不死の魂を破壊するため、そしてサタンに永遠に仕えさせるため、私の魂を覗き込んでいた。
「神よお願いします!」
私の魂は自分が信じていない神に向かって静かに悲鳴を上げた。
「手遅れになる前に急いで下さい」
突然私は側で剣がシュっと音を立てたかのように感じた。すると何も見えなかったが、私達を取り巻く目に見えない世界で激しい戦いが起こり、私は翻弄され揺り動かされた。
 化物は静まったのか?確かではなかった。それはまるで椅子に縛り付けられて、自分の運命から逃れられないような感じだった。だんだんと私のパニックはおさまっていき、私は自分の心をコントロールできるように戻った。まだあまりにもおびえていたので、何かをしようとか動こうとすることができなかった。しかし、もう一度コテージスタイルの花のついたカーテンや椅子のカバーが備え付けてある、明るく照らされた部屋だということが分かった。
 私の反対側に座っているのは聖白色同胞団のスピリチュアルヒーリングロッジのリーダーであった。私はアウターブラザーで、ハンプシャーにある本部の彼女のプライベートな居間で、個人的に面談するため彼女に呼び出されていたのだった。私が部屋に入ったとき、カウチに座って創立者は親切そうな感じで私に微笑みかけた。
 私が週の修養会を楽しんでいるか聞いた後、より高い木の椅子に座るよう勧めた。その同じ椅子は今や私の破滅への鍵を握っていた。
 霊のメッセージとトランスのテープ(私が到着した時に彼女に渡しておいた)に驚きました、と彼女は言った。彼女は私にそれらは「高次の領域に行った後で、私が最近出版のために書き留めたものと正確に同じ」であると言った。今までのところ、私は明るく照らされた部屋で、感じることのできる霊の力が積み重なっていくのがだんだんと気になり始めていた。ロッジの全てのカーテンと同様、明かりを閉め出すためにそのカーテンは固く閉じられていた。明りは彼らの力の光線を追い払って消し去ってしまうのだ。
「誰があなたにインスパイアしていると思いますか?キース。」
私はちょっと考えてから返事をした。
「私をインスパイアしているのは多分聖なる存在だと思います。」
「どうしてそう思いますか?」
「なぜならメッセージのいくつかはキリスト教会のためのものだからです。」
これを聞いて彼女の顔は怒りで赤くなった。
「教会に干渉してはいけない。彼らはその力を使って私達を破壊するでしょう!」
と彼女は叫んだ。
 これには全く驚かされた。なぜなら私はクリスチャンの教会が何かのパワーを持っているとは思っていなかったからである。私は自分に感謝した。私の直感がそれを厳密に秘かに自分のものだけにしておくということを教えてくれたのだが、これらの特別なメッセージを手渡さないでおいたことを。
 そのときは何の考えもなかったか、神とサタンが私の不死の魂のために戦っているということを受け入れるのを拒否していたのかもしれない。
 今までのところ部屋中に充満しているパワーは圧倒的になっていたが、心を静かにし、人を屈服させてしまう催眠性の静けさに負けないと決めたとき、私は自分をコントロールするのにもがいていた。
 突然霊の化物が彼女の姿を変えた。彼女の体はまだカウチでゆったりとしていたが、その顔と肩は灰色の光の霧の中に消えてしまっていた。この中から現われたのは、灰色の太い首であった。同じグレーの物質でできた巨大な人間化された頭の先までの長さを、3フィート位だと私は判断した。それは私が想像した蛇なのか?それは間違いなく半分肉体を持った出現であった。なぜならそれを透かして見ることができなかったし、どんな出来事でも光線が突き刺すような目から放たれていたが、私を突き通し、死ぬのではないかと恐れさせた。私は自分について理性を保とうと努めた。それを注意深く見るために、自分をより冷静な心の枠組みに押し込めようとした。私はこれが普段の賢い年老いたレッドインディアンの霊の外見ではなく、彼女のスピリットガイドの姿だと分かった。創立者は私が知る限り変貌霊媒ではなかった。彼女のスピリットガイドがコントロールの内にあるときは、その姿をインディアンチーフに適用させ、低い男の声で喋るが、その霊自身は公には姿を見せないのだと。
サイキックアーティストによるスピリットペインティングでは、そのガイドは地球にずっといたことを示すように表現している。今私は気づいたのだが、その色と頭の羽飾りを剥いでみると、絵の中のその顔は私が後ずさりするようなものであった。
「神よ」私は思った。
「彼ら(聖白色同胞団)は善ではありません。彼らは邪悪です。」
突然その霊の化物は私の顔に向かった前進の動きを再び始めた。もう一度私は神に叫んだ。
「お救い下さい!」
今度は私は守りの外套が私の肩の周りに掛けられたと感じ、天使が周りに押し寄せ悪霊と悪魔を駆遂する印象を持った。かなり激しい戦いがあったに違いなく、平和な状況になるまでとてもゆっくりと化物が彼女の体の中に引っ込んでいくのを見て、私はとても安心した。その頭が彼女の近くに引っ込むと灰色の霧の中に解け、間もなく彼女自身の特徴が現われ始めた。
 私は今まで私が巨大な危機にあったこと、これらの親切な癒しの仲間達によって欺かれてきたことをとても意識していた。私が恐れていたのは、肉体的な危機ではなく、私の不死の魂が現実で、神と悪魔が私達の外にいて同じようにとても現実的なものであると突然分かったことだった。私は自分が経験したことにい気づいていたが、そのことを知られてはいけないということを分かっていて、彼女はまだトランス状態に入っていたが、普通の状態に見えたとき、私は目をつぶり、彼女が元に戻るまで目蓋の隙間から様子を伺っていた。それから私はゆっくりと自分がトランスから覚めていくふりをした。
 彼女は明らかに(私が言える範囲でだが)起こったことについて何の記憶もなかった。もしくは、少なくとも私が知っているという記憶は無かった。笑顔を私に投げかけて言った。私はきっと聖白色同胞団の別の部門のインスピレーションの元にあるのだろうと。私達はただ待って、何が起こるかを見なくてはならないと。
 彼女に面会の礼を行って、私は部屋を去った。そしてチャペル(その時は気づかなかったが、そこでは私のイニシエーションの儀式を行い、悪魔に捕らえられる霊の力を作り出していたのだった。)から退いていた仲間のブラザーに加わった。
 自分の部屋に戻り、起こったことを思い返していた。彼女の個人の居間は明るく照らされ、女性らしく飾り付けられて家具がしつらえてあった。交霊会の儀式など何もなかった。今まで、そのような経験をして生きてその体験を語れる者は、ほとんどないだろうと私は確信していた。私は逃れなくてはならないことを知っていたし、恐怖のため自分が見たものを明かすことができないと知っていた。説明が求められるだろうから、あえて私は修養会を去らないことに決めた。私はその週を自分が言うこと、書くこと、振る舞うことに対して非常に注意深く、何も起こらなかったかのように過ごして何とか切り抜けた。私の出発の日、神に対して感謝し安堵のため息をついた。
 一つのことは確かだった。私はブラザーフッドに捕らえられることから逃げ出さなくてはならない。(今そうなのかと思うのだが)おそらく神の促しにより、私の雇い主はベルファストへ私を異動することを申し出た。家族はテムズバレーの、クルーザーが完備されたウェットボートハウス付きの心地よい暮らしから立ち退くことができるだろうか?これは大きな決断だ。しかし私は分かっていた。どんなことが起ころうとも、距離を取らない限りは彼らから影響されないでいることは難しいだろう。
 幸いにも私達はそこを去り、立ち退くことに対して家族の誰も嘆かなかった。しかし最初に私は自分の中にある霊のトラウマに耐えなくてはならなかった。

(つづく)


原文はここから読むことができます。

http://www.bbc.co.uk/dna/h2g2/U549095

Keithさんの証しはビデオでも見れるようです

http://www.tangle.com/search?search_text=spiritualism&type=video